この記事はラグビー中級者向けです。☆☆
この記事では、現役でレフリーをしているわたくしが、
ラグビーのルールブックをより詳しく、分かりやすくお話しします。
ラグビーのルールを勉強しようと思った際に、インターネットで「ラグビー ルール」と検索しても、多くは初心者向けのコンテンツで、
ラグビーのルールをより詳しく深く知りたいという方に向けたコンテンツが見つからないんですね。
そこで、無いなら作ってしまおうということで、何篇かに分け、「ラグビー ルールの参考書」とタイトルを付けまして、
ワールドラグビーの公式ルールブックをより詳しく、読み解いた「参考書」を書いていこうと思います。
ラグビーのファン、プレーヤー、レフリーすべての方に有益となれば幸いです。
1記事目の今回は、「競技規則第1条 グラウンド」 です。
クラブチームや学生の試合では、自分たちの手で、グラウンド設営を行わなければいけないということがあるでしょう。
グラウンドには意外と知られていないようなことが、競技規則には書かれています。
詳しく読んでいきたいと思います。
グラウンド
まずは、グラウンド自体について書かれています。
グラウンド表面
と競技規則に書かれてれています。
土のグラウンドは皆さん汚れるので、イヤだと思いますが、正式に承認されているので仕方ありません。
上の動画のような雪上ラグビー大会が青森県では、イベントとして行われています。
グラウンドの大きさ
ラグビーのグラウンドの大きさには、実は幅があり、競技場によって大きさが違うことがあります。
ラグビーのグラウンドの大きさとして認められるサイズは以下になります。
寸法 | フィールドオブプレーの長さ | インゴールの長さ | 幅 |
---|---|---|---|
最大(メートル) | 100 | 22 | 70 |
最小(メートル) | 94 | 6 | 68 |
フィールドオブプレーとは、トライラインから反対側のトライラインまでのエリアを指します。
インゴールの幅ってこんなに差があるのか。意外だね
花園ラグビー場などはインゴールが広いイメージがありますね。
一方、2015年のイギリスで行われたラグビーワールドカップでは、以下の試合ハイライト動画などを見ると、分かると思いますが、
試合会場にウェンブリーなどのサッカースタジアムが使われることもあり、幅の狭いインゴールで統一されました。
サッカー場や陸上競技のトラックがあると、インゴールが狭くなりがちだね。
ちなみにサッカー場の大きさは?
上の記事を書いていて、サッカー場の大きさも気になったので、調べてみました。興味の無い方は、飛ばしてください。
サッカーのフィールドの大きさは以下の通りです。
国際試合の場合↓
タッチラインの長さ | 100m〜110m |
ゴールラインの長さ | 64m〜75m |
ワールドカップ、オリンピック等の場合↓
タッチラインの長さ | 110m〜120m |
ゴールラインの長さ | 45m〜90m |
結構衝撃を受けました。認められている範囲の幅が広いですね。
45m×120mというような長細い長方形のグラウンドから、90m×110mというような正方形に近いグラウンドまで存在するということですよね。
また、国内の有名スタジアムのサイズを調べてみました。
※茨城県のカシマサッカースタジアムの場合
タッチラインの長さ | 78m |
ゴールライン長さ | 115m |
※埼玉県の埼玉スタジアム2002の場合
タッチラインの長さ | 68m |
ゴールライン長さ | 105m |
これにも衝撃を受けました。全然違うじゃないですか!
グラウンドによって戦術とか変わるのでしょうか?サッカーに詳しい方がいらっしゃいましたら、教えてください。
このようにグラウンドを自由に作れる点が、サッカーが全世界に広く普及した理由の一つかもしれないね。
さて、話が横道にそれてしまいましたが、ラグビーに戻しましょう。
グラウンド上に引かれている線
次に、グラウンド上に引かれている線についてです。
一番上にあるラグビー場の全体図と合わせて読んでください。
5.グラウンドの図に示されているような破線がある。破線の各線分は、長さを5メートルとする。破線の種類には以下のものがある:
a.各タッチラインから5メートルの地点に、平行に引かれた破線
b.各タッチラインから15メートルの地点に、平行に引かれた破線
c.ハーフウェイラインの両側から10メートルの地点に、平行に引かれた破線
d.各ゴールラインから5メートルの地点に、平行に引かれた破線
実線は、横に引かれてエリアを示しますが、破線は10mライン、タッチラインからの5mラインなどそれを補うために縦、横に引かれます。
とくに、10メートルラインは実線と間違えやすいので、グラウンド設営のライン引き担当になった方は気を付けましょう。先生や先輩に怒られますよ。
ゴールポストとクロスバー
ラグビー場に欠かせない設備として、ゴールポストとクロスバーが挙げられます。
得点に必要な欠かせないゴールポストですが、サイズについて見ていきましょう。
ラグビーワールドカップでは、ポールの高さは17メートル以上(ビル6階相当)という決まりもあります。
ちなみに、このゴールポストですが、このような記事も見つけましたので、興味のある方はお読みください。
《衝撃価格》国立にもある巨大な“H”型のラグビーのゴールはまさかの700万円超! その分突風、荒天にも余裕で耐える – ラグビー – Number Web – ナンバー (bunshun.jp)
ゴールポスト下は、ディフェンスされないラッキーエリアだったんだけどなぁ
フラッグポスト
フラッグポストとはなんじゃい? と思う方も多いかもしれません。以下のようなグラウンドサイドに立っている旗です。
グラウンドに関する異議
競技規則には、こう書かれています。
レフリーとしては、試合前のグラウンドチェックも重要な仕事の一つです。
私は、試合前のアップを兼ねて、ウォークや軽いジョギングでグラウンドを1周し、グラウンドチェックを行っています。
フラッグポストが正しい位置に立てられていないことが多いです。そのような場合、自分で直すか、担当チーム、試合管理者に直させましょう。
まとめ
今回の「ラグビー ルールの参考書」第1弾は「競技規則第1条 グラウンド」について説明しました。
意外と奥が深いなと感じられたのではないでしょうか。
試合で、グラウンド設営をする際は参考にしてみてください。また、ラグビー観戦に訪れたら、グラウンドやその設備にも目を向けてみると面白いかもしれません。
今後も豆知識やエピソードを挟みながら「ラグビー ルールの参考書」を書いていきたいと思います。
みなさま、ぜひ、またラグビー村の1丁目にいらしてください。
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